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返戻率が最大の学資保険に加入したい!ポイント5つの無駄な保障を外すこと

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学資保険は商品の選び方や契約の仕方を間違えると、実質の返戻率がマイナスに

教育資金を貯める方法として学資保険を選ぶ理由はさまざまですが、一番多いのが、「なるべく資金を増やしたい!」というニーズです。

金利が低い今、預金ではほとんど増えませんので、少しでも有利に運用する方法として学資保険を選ぶというのは決して間違いではありません。また、学資保険は預金と違い、税制上の優遇もありますので、上手く活用することができれば実質の返戻率を高めることができます。

ただ、学資保険に加入するうえではいくつか注意点があります。

うっかりすると、得られるはずのメリットをすべて失うことにもなりかねません。

そこで、この記事ではそのようなミスを防ぎ、学資保険の返戻率を最大限、高める方法について解説します。

商品を選ぶ前に知っておくべきこと

学資保険に加入するうえでは、商品を選ぶ前に知っておくべきことがいくつかあります。ここを間違えると、学資保険に加入してもメリットがないどころか、マイナスになることすらあります。

ここではまず、落とし穴にハマらないようにするために知っておくべきことを解説します。

契約者、被保険者、受取人の設定

学資保険に限りませんが、保険は契約するときに契約者、被保険者(保険の対象となる人)、保険金受取人の3者を決定する必要があります。そして、基本的には次のように設定してください。

  • 契約者:保険料を負担する人
  • 被保険者:子供
  • 保険金受取人:契約者

学資保険の場合、被保険者については選択の余地がありません。しかし、契約者や保険金の受取人はいろいろ考えられます。

まず、保険料を負担する人と保険金の受取人を同じ人にするというのが大原則です。なぜかと言うと、保険料を負担する人と保険金の受取人が違うと、保険金を受け取った人が贈与税の課税対象となってしまうことがあるからです。

贈与税は年間110万円まで非課税なので、それを超えなければ問題ありませんが、保険料を負担する人と保険金受取人を変えることにはあまり意味がありません。そのため、特に明確な理由がなければ、保険金の受取人は保険料を負担する人と同じにしておきましょう。

保険金の受け取り方で税金が変わる

学資保険の保険金は、一時金として受け取るタイプと、学資年金として受け取るタイプがあります。

一時金として受け取る場合、所得税や住民税の計算においては「一時所得」という扱いになります。

例えば300万円の保険料を払って330万円の満期金を受け取る場合、一時所得は330万円-300万円=30万円になりますが、50万円までは課税されませんので税金はかかりません。

50万円を超えそうなときは、夫と妻で契約を分散するなどして課税を回避するのも1つの方法です(保険料の負担者も変えるのが前提です)。

学資年金として受け取る場合、その所得は「雑所得」として扱われます。

たとえば上記のケースで満期金を4年間で分割して受け取る場合、毎年7.5万円の雑所得が生じることになります。会社員や公務員なら20万円までは非課税ですが、自営業者の場合は20万円以下でも課税対象になりますので、満期金の受け取り方には注意しておきましょう。

詳しくはこちらの記事に書いてありますので、参考までにご覧ください。

注意ポイント

保険金を受け取ったときの所得の扱いは、必ず契約時に確認してください!

返戻率をとことん高くする学資保険の選び方

学資保険の返戻率を高めるには、細かい点に注意する必要があります。また、所得税や住民税の生命保険料控除を最大限、活用する方法についても解説します。両方を意識することで、実質の返戻率が高まるように加入しましょう。

返戻率とは

返戻率とは、支払う保険料の総額に対し、満期金や祝い金として受け取る金額の割合です。

返戻率=受け取る満期金や祝い金の総額÷支払保険料の総額

先ほどの例では、300万円の保険料を支払って330万円の満期金を受け取るので、返戻率は330万円/300万円=110%という計算になります。

学資保険に加入するときは、返戻率の高い商品を選ぶのが基本です。ただし、保険会社のホームページやパンフレットに掲載されている数値は条件が違いますので、その数値にとらわれすぎないでください。

また、保険料と満期金のみで計算した返戻率でなく、実質の返戻率に注目しましょう。

学資保険の保険料は生命保険料控除として課税所得から差し引くことができますので、返戻率を考えるときは、これを考慮した実質の返戻率を意識することが大事です。

注意ポイント

ホームページやパンフレットの数値は、信用しすぎないようにしましょう。

返戻率がマイナスの学資保険に注意!

お金を増やすことを目的として学資保険に加入する人からすれば、返戻率がプラスなのが当たり前と思うかも知れません。

しかし実際には、返戻率がマイナスの学資保険もあります。返戻率がマイナスになるのは、保障がたくさんついていることが原因です。

学資保険の基本保障は、被保険者である子供の死亡保障です。

これだけあれば学資保険として成り立つのですが、このほか、子供の医療保障や傷害特約、災害特約などの保障がついている商品もあります。一番多いのが、契約者である親が死亡したときに、保険料の払い込みが免除になるという特約です。

返戻率が100%を割る商品は、たいてい商品説明のページやパンフレットには記載がないか、あっても小さい字で記載されています。そのため、保障がいろいろついている商品を見かけたら、返戻率がマイナスではないかと疑ってみるようにするのが良いです。

返戻率を高めるポイント(商品選びや加入方法について)

無駄な保障は外す

子供の死亡保障以外で用意されている保障には、以下のようなものがあります。それぞれ必要かどうかをよく考え、不要であると考えるなら外しましょう(商品や特約の種類によっては外せない場合もあります)。

保険料払込免除特約

契約者が死亡するか、所定の高度障害状態になったときは保険料の払い込みが免除されるものです。たとえば、契約者が所定の状態になったときに払い込むべき保険料が100万円残っているとしたら、その100万円が免除になります。

この特約をつけないことで表面的に返戻率を上げることはできますが、実際は必要な特約だと言えるので、付けておいたほうが良いでしょう。

ただし、これと同じ保障は死亡保険(定期保険や収入保障保険などの掛け捨て保険)でも確保することができます。そちらで十分な保障を得ているのであれば、学資保険で改めて確保する必要はありません。

育英年金特約

育英年金特約とは、契約者が契約期間中に死亡または所定の高度障害状態に該当したとき、満期までの間、定められたお金が育英年金として支払われるという特約です。これも死亡保険と同じ性質のものなので、学資保険に改めてつける必要はないと言えるでしょう。

仮につけるとした場合、注意したいのは受取人の税金です。通常、育英年金の受取人は子供ですが、この収入は雑所得になります。契約者が死亡したことによって子供が育英年金を受け取ることになった場合、相続が発生したときは相続税の課税対象となり、年金を受給すると毎年、子供に所得が発生します。

子供の所得が38万円を超えると、その子供は親の控除対象扶養親族から外れます(子供が16歳以上の場合)。そのため、子供自身に税金がかかるうえ、親の税負担も増えます。

相続税は財産が3,000万円+600万円×法定相続人の数以下なら課税されませんが、所得税は課税されることがあるわけです。いざ、育英年金を受け取ることになったときに面倒な問題が生じますので、なるべく死亡保障は死亡保険で確保しましょう。

医療特約

学資保険には子供が病気やケガをしたときの保障をつけられるタイプのものがありますが、これは費用対効果も良くないのでおすすめしません。

なぜなら、子供の医療費は、健康保険の自己負担分を自治体が助成していることが多いからです。

そのため、医療保障が必要だと思うのであれば、学資保険に医療保障をつけることを検討する前に、お住まいの自治体のホームページを確認してみましょう。

たとえば東京都港区では、「中学3年生(15歳に達する日以後の最初の3月31日)までの子どもが、医療機関等で健康保険による診療・調剤を受けた時に、医療費の自己負担分を港区が助成」という説明がなされています。

健康保険証を提示することで、私たちの負担する医療費の負担は3割(6歳までは2割)となりますが、その3割を自治体が助成してくれるわけです。ただし、健康保険が使えない費用(差額ベッド代等)や治療法の費用は負担してもらえません。

傷害特約

傷害特約とは、子供が不慮の事故を原因としてケガをし、所定の状態になったとき、保険金を受け取ることができる特約です。

たとえばかんぽ生命の学資保険では、「無配当傷害医療特約」という特約をつけることができます。

この特約は不慮の事故を原因として入院や手術をしたり、放射線治療を受けたりしたときに保険金が受け取れる保障です。

しかし、先述したとおり、健康保険が使える治療については民間の保険はあまり役立ちません。また、あくまでこれはケガが原因のときにしか保険金は支払われません。

そのため、加入を積極的におすすめする保障とは言えないので、迷ったら代理店に相談して、詳細を保険会社に確認してもらってください。不要だと思うのであればつけないことで、返戻率は高まります。

災害特約

災害特約とは、不慮の事故が原因で、子供が死亡または所定の状態になると保険金を受け取れる特約です。

傷害特約の説明と同様にかんぽ生命の例を挙げますと、不慮の事故によるケガで180日以内に死亡したときに死亡保険金、身体障がいの状態になったときに傷害保険金がもらえます。

この保障は不要だと言っても良いでしょう。

なぜなら、子供が死亡したときに備えて保険金がおりるようにしておく必要はないですし、傷害保険金がもらえるのもきわめて限られた場合のみだからです。

保障される項目が多いと充実した良い保険のように見えるかもしれませんが、同時に保険料も"充実”しますので、返戻率が下がるということを理解しておいてください。

払込期間を短くする

保険金額が同じなら、早く払い込みを終えたほうが返戻率は高くなります。

なぜなら、保険会社はより早く、多くの資金を預かることができ、運用に回すことができるからです。

たとえばソニー生命の学資保険では、ホームページ上で試算ができます。400万円の学資保険に加入するとして計算した場合、18歳までに払込を終えたときは103.8%ですが、10歳までに払込を終えたときは107.2%となります。

18歳までに払込を終えた場合

18歳までに払込を終えた場合の返戻率

10歳までに払込を終えた場合

10歳までに払込を終えた場合の返戻率

ただし、払込期間を短くする場合は注意が必要です。なぜなら、生命保険料控除による節税効果が得られなくなるからです。

生命保険料控除は払い込んだ年にしか適用されません。そのため、10歳までに払込を終えてしまうと、11歳以降は生命保険料控除の適用を受けることができなくなります。

生命保険料控除の影響は意外と大きいので、試算してどちらが有利かよく考えてから決めましょう。先に紹介した記事が参考になりますので、そちらをご覧ください。

保険料をなるべくまとめて払う

保険料は月払いだけでなく、商品によっては半年払いや年払いを選ぶことができます。この方が、月払いよりも返戻率は高くなります。また、保険料の総額を一括で支払うことができるなら、「全期前納」という払い方を選択することもできます。

全期前納とは、保険料の総額をまとめて契約時に支払ってしまう方法ですが、一時払いとは違います。

全期前納は、時期が来たら預かっているお金を保険料として充当する方法なので、仮に契約者が契約期間中に死亡したときは未経過期間の保険料は返還されますし、生命保険料控除も毎年、使うことができます。

なるべく早く加入する

学資保険の返戻率は、なるべく早く加入したほうが高くなります。先ほどの例は、子供が0歳で加入したという前提でしたが、これを2歳にすると、返戻率は107.2%から103.5%まで下がります。

理由については払込期間を短くすると返戻率が高くなるのと同じです。その分、保険会社が運用する時間を長くとることができるからです。

学資保険は出生前140日くらいの時点から受け付けています。万が一、流産などになってしまった場合は解約となり、払い込んだ保険料は戻りますので、学資保険に加入したいなら、出生前の時点で相談に行っても良いでしょう。

返戻率を高めるポイント(生命保険料控除について)

生命保険料控除の枠がたくさん残っている人が契約者となる

夫婦共働きという前提になりますが、夫婦で生命保険料控除の枠がたくさん残っている人が契約者となったほうが、節税効果は大きくなります(所得が同じくらいという前提での話です)。

学資保険で使える生命保険料控除の枠は最大で4万円です。仮に、二人がまったくこの枠を使っていなかったとすると、合計すれば8万円となります。

所得税(10%)と住民税(10%)の税率を合わせて20%とすると、8万円×20%=1万6000円の節税効果が毎年、得られることになります。

あくまでこれは最大値ですが、個人差が大きいところなので、自身の状況をふまえて試算してみてください。節税効果の計算については先に紹介した記事で解説しています。

生命保険料控除の枠が残っている人のうち、所得の高い人が契約者となる

また、所得の高い人が保険料を払ったほうが節税効果は大きくなります。

なぜなら、所得税の税率は超過累進税率なので、所得の高い人ほど高い税率が適用されているからです。

適用される税率は5%、10%、20%、23%、33%、40%、45%の7段階です。所得税と住民税を合わせた税率が50%の人と20%の人では、50%の人の方が明らかに節税効果が大きいです。

生命保険料控除の枠と所得税の税率をふまえ、夫婦でどのような配分で加入すると有利になるか計算してみてください。

おすすめの学資保険

最後に、貯蓄性を重視した学資保険の具体例をいくつか挙げておきます。学資保険は返戻率以外の違いがあまりありませんので、それぞれが他の商品と違うところについて解説します。

ソニー生命「学資保険」

ソニー生命の学資保険は、返戻率の高い学資保険としてファイナンシャルプランナーの間でもよく知られています。

ソニー生命の学資保険の特徴は、米ドル建てでも加入できるという点です。保険料の支払いは円建て(全期前納であれば米ドル建ても可)で、保険金や解約返戻金は米ドル建てで受け取ります(特約をつければ円での受け取りも可)。

貯蓄性が重視されているため、医療特約や災害特約などの保障はついていません。返戻率の高い学資保険を選びたいなら、ソニー生命の学資保険は候補として検討しましょう。

なお、ホームページでシミュレーションができますので、いろいろと条件を変えて試してみてください。

明治安田生命「つみたて学資」

明治安田生命の「つみたて学資」は、最大で109%という高い返戻率になる商品です(条件によって返戻率は大きく変わりますので注意してください)。

「つみたて学資」もソニー生命の学資保険と同じように、貯蓄性が重視された商品となっていますので、子供の医療保障などはついていません。

保険契約の型がⅠ型とⅡ型の2種類があり、いずれにも保険料払込免除特則がついています。Ⅱ型では契約者が死亡したときだけでなく、がんと診断確定されたとき(初めての場合に限ります)にも保険料の払い込みが免除されるのが特徴です。また、保険料の払い込みは子供が15歳になるまでとなっています。

フコク生命「みらいのつばさ」

「みらいのつばさ」では、保険金の受け取り方を「ステップ(S)型」と「ジャンプ(J)型」から選ぶことができます。ステップ型は幼稚園入園、小学校入学などのタイミングで祝い金を受け取ることができますが、受け取らずに据え置くことで、返戻率を高めることができます。ジャンプ型の場合は保険金を大学入学時と卒業時に受け取ることになります。

「みらいのつばさ」も上記2つと同様に貯蓄性重視なので、医療特約や傷害特約などの保障をつけることはできません。

「みらいのつばさ」が他社商品にない特徴は、2人目から保険料が割り引かれる「兄弟割引」がある点です。保険料の払方が月払いの場合、満期保険金額10万円につき、月10円が割引になります。満期保険金が400万円であれば毎月400円、年間で4,800円なので、意外と効果は大きいと言えます。

まとめ

以上で見てきたとおり、学資保険の返戻率を高めるポイントは意外と多くあります。そのため、契約するうえでは1つ1つのポイントをよく確認するようにしましょう。

ただ、学資保険にもさまざまな商品があり、そのすべてを比較するのは大変です。また、ホームページだけでわかることは限られています。

そのため、複数の保険会社の商品を扱っている乗合代理店に行って商品を選んでもらったり、返戻率を高めるシミュレーションをしてもらったりするのが良いです。

子育て世代は他にも加入を検討すべき保険がいろいろあります。学資保険を選ぶだけでなく、ぜひ、この機会に保険の総合的な見直しをしてみてください。

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