教育資金を積立たい

教育費の積立額はどれぐらい?平均値を調べてわかったこと

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子供の教育費は1人につき1,000万円かかると言われています。

決して安くはない金額ですが、必要となるまでは時間があるので、コツコツと積み立てることで工面することが可能です。

教育費は、子供を公立の学校に通わせるのか、それとも私立の学校に通わせるのかによって、金額が大きく変わります。教育方針は家庭によって違いがありますので、総額でいくらになるかは個人差がありますが、他の家庭ではいくらくらい毎月、積み立てているのか気になりますよね。

そこでこの記事では、信頼性があると考えられるデータを集め、他の家庭の収入や貯蓄、そして教育費の積立額の傾向についてまとめました。

また、教育費をサポートしてくれる国の制度や、祖父母から支援してもらう場合の注意点についても合わせて解説します。

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教育費の積立に関する世間の平均

この項では、子育てを始めたばかりの世代にあたる20代・30代の世帯における教育費の積立額、貯蓄額、収入などの傾向や平均値をみていきます。

また、課程ごとの教育費データをまとめ、あなたの家庭で毎月いくらくらい積み立てていけば良いのか、目安を立ててもらえるように整理します。

他の人は教育費として、いくらずつ積み立てているのか

教育費の1カ月における積立金額は「1万円~3万円」

学習塾「明光義塾」を運営する株式会社明光ネットワークジャパンの調査によれば、教育費の1カ月における積立金額は「1万円~3万円」が最も多いという結果になっています。

この調査は全国の小学4年生~高校3年生の子供をもつ保護者を対象に行ったもので、約700人の回答から得た結果です。

小学校4年生~6年生までの子供をもつ親の回答

1万円未満 1万円~3万円未満 3万円~5万円未満 それ以上
私立 19.8% 49.6% 13.0% 17.6%
国公立 26.7% 49.3% 12.0% 12.0%

中学生の子供をもつ親の回答

1万円未満 1万円~3万円未満 3万円~5万円未満 それ以上
私立 19.2% 30.8% 26.9% 23.1%
国公立 22.4% 51.7% 10.3% 15.6%

高校生の子供をもつ親の回答

1万円未満 1万円~3万円未満 3万円~5万円未満 それ以上
私立 19.8% 49.6% 13.0% 17.6%
国公立 26.7% 49.3% 12.0% 12.0%

小学校の間は月1万円~3万円程度の家庭が大半で、子供が中学生になると、私立中学校に通わせている場合は月3万円以上、積み立てる家庭が増えるという傾向がうかがえます。

中学校が私立なら、高校・大学ともに私立を考えている家庭が多く、必要資金が高額になることを想定して積立額を増やしているのでしょう。

子供が高校生になると、国公立・私立のいずれも約7割の家庭で毎月の積立額が3万円以内におさまっています。子供が高校生ならあとは大学の資金のみとなりますし、他の貯金も合わせてまかなえる見込みができるのがその理由です。

20代と30代の平均貯蓄額

他の家庭で毎月、いくらくらい教育費として積み立てているか気になるなら、他の家庭の貯蓄額も気になりませんか?金融広報中央委員会で集計したデータによると、20代・30代(世帯主)の年令別・金融資産保有額のデータは次のようになっています。

金融資産 残高 非保有 100万円 未満 100万円以上 200万円未満 200万円以上 300万円未満 300万円以上 400万円未満 400万円以上 500万円未満 500万円以上 700万円未満 700万円以上 1,000万円未満 1,000万円 以上 無回答 平均 中央値
20歳代 35.6% 11.5% 8.0% 6.9% 9.2% 3.4% 6.9% 3.4% 6.8% 8.0% 321万円 77万円
30歳代 33.7% 5.9% 6.6% 7.2% 7.5% 5.2% 8.8% 7.0% 11.3% 6.8% 470万円 200万円

このデータによれば、300万円に満たない人が20代・30代ともに約60%となっています。ただし、30代はマイホームを買って頭金として貯金を大きく取り崩している人も多いと予想されますので、数字として同じでも、その意味は少し違います。

また、20代と30代に限りませんが、参考までに年間収入別のデータについてもご覧ください。

年間収入額 非保有 100万円 未満 100万円以上 200万円未満 200万円以上 300万円未満 300万円以上 400万円未満 400万円以上 500万円未満 500万円以上 700万円未満 700万円以上 1,000万円未満 1,000万円 以上 無回答 平均 中央値
収入なし 60.7% 3.6% 0.0% 0.0% 3.6% 0.0% 3.6% 0.0% 17.8% 10.7% 852万円 0万円
300万円未満 39.1% 5.5% 4.9% 3.5% 4.3% 2.0% 7.1% 3.7% 27.0% 2.9% 887万円 153万円
300万円以上500万円未満 29.6% 4.2% 5.4% 4.2% 4.7% 3.7% 8.0% 6.5% 30.3% 3.4% 1,027万円 400万円
500万円以上750万円未満 24.3% 3.1% 4.9% 4.6% 5.1% 3.0% 7.8% 9.1% 33.5% 4.6% 1,138万円 520万円
750万円以上1,000万円未満 16.7% 1.6% 2.0% 3.3% 3.3% 3.9% 6.2% 6.6% 52.5% 3.9% 1,747万円 1,130万円
1,000万円以上 21.4% 3.4% 1.9% 5.9% 4.6% 1.5% 1.5% 14.4% 59.3% 12.4% 3,549万円 2,185万円
無回答 49.6% 3.4% 3.2% 1.9% 1.9% 1.6% 3.0% 1.9% 11.6% 21.8% 460万円 0万円

データを見るうえでは平均値を見るよりも、中央値を見たほうが参考になります。中央値とは、たとえば100人のデータなら50番目の値のことです。平均値は一部の人が押し上げることがあるので、平均値と中央値に大きく違いがあるときは、中央値を見るほうが役立ちます。

年収が低くても貯蓄額が多い世帯が意外と多い印象ですが、これは相続で親から財産を譲り受けた可能性があります。

20代と30代の平均年収

年収が高いほうが、積み立てに回せる金額も多くなるのは当たり前ですよね。そこで、他の家庭の年収データも合わせて掲載しておきます。

2017年に行われた転職情報誌・DODAの調査によれば、20代の平均年収が346万円、30代の平均年収が455万円となっています。なお、男女別に見ると20代男性が365万円、20代女性が319万円、30代男性が487万円、30代女性が386万円となっています。

20代の平均年収

30代の平均年収

このデータはあくまで正社員1人のものなので、世帯年収ではない点に注意してください。年収が上がれば家計に余裕が出て、毎月の積み立ても増やせるかもしれません。ただ、マイホームの頭金を貯めたいというニーズもありますから悩ましいところですよね。

どんな方法で積み立てているのか

子供の教育費を積み立てる3つの方法のメリット・デメリット」で、教育費を積み立てる方法は預金、保険、投資の3つであると解説しました。では、実際に他の家庭ではどのような手段で教育費をまかなっているのでしょうか。

先ほども紹介した株式会社明光ネットワークジャパンの調査によれば、1位が貯金(78.1%)、2位が学資保険(56.8%)、3位が投資ではなく祖父母などからの援助(11.2%)となっています。

政府は「貯蓄から投資へ」というスローガンを掲げ、国民に対して投資を推奨する政策をとって来ました。しかし、子供の教育資金は確実に貯めることが求められるせいか、元本割れのない貯金を選択する人が大半であることがうかがえます。

また、学資保険も根強い人気があります。祖父母などによる援助が全体の1割ほどありますが、「祖父母などから教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度」との関連が指摘されています。

これについては後述しますので、祖父母による援助を期待できるなら、うまく活用しましょう。

教育費のシミュレーション

課程ごとの教育費の総額を把握しやすいよう、コンパクトにまとめました。

小学校~高校までの学費(1年ごと)

幼稚園 小学校 中学校 高校
公立 213,529円 277,879円 434,824円 450,862円
私立 452,468円 1,483,430円 1,318,367円 1,040,708円

大学の学費(初年度と2年目以降1年ごと)

国立 公立 私立文化系 私立理科系 私立医歯系
初年度 827,800円 796,745円 1,143,229円 1,507,121円 4,789,736円
2年目以降 535,800円 537,856円 748,871円 1,059,771円 2,896,140円

これにもとづいて、それぞれの総額を計算した結果は次のとおりです。(幼稚園は3年保育、大学は文化系4年制とします)。

  • すべて国公立(大学は国立で計算):7,400,119円
  • 幼稚園、小学校、中学校、高校まで公立、大学は私立:8,354,761円
  • 幼稚園、小学校、中学校まで公立、以降は私立:10,124,299円
  • 幼稚園、小学校まで公立 以降は私立:12,775,828円
  • 幼稚園は公立、以降は私立:20,008,324円
  • すべて私立:20,725,051円

すべて国公立の場合のみ、念のため計算式を示しておきます。

213,529円×3(幼稚園)+277,879円×6(小学校)+434,824円×3(中学校)+450,862円(高校)+827,800円(大学初年度)+535,800円×3(大学2年目以降)=7,400,119円

およその金額はつかめましたか?これをもとに、いくらずつ積み立てればよいか目安をつかんでください。

毎月の積立額と貯まる金額

前項で進路ごとの教育費総額についてシミュレーションしましたが、その金額を達成するために必要な毎月の積立額を、以下でまとめてみます。

積立額(月) 1年後 3年後 5年後 10年後 15年後 18年後
5,000円 60,000円 180,000円 300,000円 600,000円 900,000円 1,080,000円
10,000円 120,000円 360,000円 600,000円 1,200,000円 1,800,000円 2,160,000円
15,000円 180,000円 540,000円 900,000円 1,800,000円 2,700,000円 3,240,000円
20,000円 240,000円 720,000円 1,200,000円 2,400,000円 3,600,000円 4,320,000円
25,000円 300,000円 900,000円 1,500,000円 3,000,000円 4,500,000円 5,400,000円
30,000円 360,000円 1,080,000円 1,800,000円 3,600,000円 5,400,000円 7,200,000円

なお、この金額はあくまで毎月いくらくらいの積み立てをすれば良いか、という目安をつかんでいただくためのものですので、利息は考慮していません。

積もれば大金に!児童手当の仕組みと教育費への活用

子供が0歳から中学校修了までの間は、国から毎月5,000円~15,000円の児童手当を受け取ることができます。

この金額を子供の教育費にそのままあてるという方法もありますので、検討してみてはいかがでしょうか。ここでは児童手当について、知っておくべき知識についてまとめています。

児童手当はいくらもらえる?

日本国内に住所があり、中学校修了前の児童を養育している場合は、児童手当を受け取ることができます。金額は次のとおりです。

支給対象児童 1人あたり月額
0歳~3歳未満 15,000円(一律)
3歳~小学校修了前 10,000円(第3子以降は15,000円)
中学生 10,000円(一律)

「第3子」の意味ですが、高校卒業までの養育している児童のうち3人目以降なので、それ以上の年齢の子供はカウントされません。

つまり、仮に子供が4人いて、一番上の子供が大学生、あとは中学生以下とすると、受け取れる児童手当はそれぞれ10,000円、10,000円、15,000円になるということです。支給対象となる子供の数で第3子以降が15,000円になるからです。

なお、児童手当には以下の所得制限があります。手当を受け取る人の扶養親族等の数と年収が以下の金額を超えると、児童手当を受け取ることができません。

ただし、児童手当の代わりに「特例給付」を児童1人あたり5,000円、受け取ることができます。共働きでその世帯に扶養者が2人いるなら、所得の高い人が基準になります。

扶養親族等の数 所得額 収入額
0人 622万円 833.3万円
1人 660万円 875.6万円
2人 698万円 917.8万円
3人 736万円 960万円
4人 774万円 1002.1万円
5人 812万円 1042.1万円

児童手当を受けるときに手続きは必要?

児童手当は受け取るにあたって手続が必要となります。「児童」手当なのに、「自動」では受け取れないということですね。

児童手当は0歳から支給されますし、支給事由が生じてから15日以内に申請が必要なので、出生届を出すときがベストでしょう。なお、会社員は市区町村へ届け出る必要がありますが、公務員については勤務先に届け出ることになりますので注意してください。

児童手当の受給を継続するには、「現況届」という書類を毎年、提出する必要があります。会社員であれば住んでいる市区町村から郵送で書類が届きますので、それに必要事項を記入して提出してください。公務員の場合は勤務先によって変わりますので、勤務先で確認してください。

児童手当は金額が変わる可能性もあることに注意

2017年12月16日付の日本経済新聞で、2019年度以降、共働き世帯の児童手当が減額される可能性があると報じられています。

現行の制度では、収入が高い人については所得制限があることは先述したとおりです。この所得制限は、その世帯において最も所得の高い人の所得を基準にしていました。そのため、共働き世帯では所得制限にかかって児童手当が減額される人は少なかっただろうと予測されます。

しかし、改正案では所得制限の基準を世帯全体の合算所得に切り替えるとしています。そのため、共働き世帯では所得制限にかかる確率が高まります。また、所得制限にかかっている世帯に対する手当そのものを廃止する案も出ているようです。

児童手当を受給する期間は15年と長いので、その間にこうした改正で予定が変わってしまう可能性があることは頭に入れておきましょう。

祖父母から贈与を受けて教育費に活用するときの注意点

祖父母から教育資金の贈与を受けることは、一般的に行われています。そのため、相続できる財産の見込みがあるなら、子供の教育費として生前贈与してもらうことも検討しましょう。

ただし、金額によっては贈与税の支払いが生じることがありますので、贈与税を払いたくなければその仕組について知っておく必要があります。ここでは、教育資金の贈与を受ける場合に最低限、必要と考えられる知識をまとめました。

贈与税がかかるのはどんな時?

祖父母(あなたの両親)から子供の教育資金として贈与を受ける場合、1年で110万円を超える場合は贈与税がかかります。そのため、まとまった資金の贈与を行う場合は注意する必要があります。

贈与税の税率は所得税と同じで、金額が高いほど税率も上がります。贈与税の金額は、300万円の贈与を行う場合は300万円×15%-10万円=35万円、500万円の贈与を行う場合は500万円×30%-65万円=85万円です。決して安くないですよね。

そのため、まとまった金額の贈与を行う場合は金額を分け、計画的に行う必要があります。

たとえば総額で300万円の贈与を受ける場合、100万円ずつ3回にわければ贈与税はかからないことになりますが、毎年きちんと契約書を作成して贈与したり、贈与の日にちをずらして行ったりするなどの工夫が必要です。

詳しい手続きについては税理士などの専門家に相談して確認することをおすすめします。

贈与を受ける場合の税務上の注意点

平成25年4月1日から平成31年3月31日までの間に、一定の要件を満たして行われた教育資金の贈与は、1,500万円まで贈与税が非課税とされています。

この制度の正式名称は「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税」です。直系尊属とは、血のつながった父母や祖父母を指していますが、祖父母から孫への贈与を想定して作られたようです。

この制度を活用するにはいくつかの注意点があります。一番大事なのは、使い切れなかった金額については贈与税がかかるという点です。そのため、この制度を活用して贈与する場合は、教育資金として使い切れる範囲にしておきましょう。

そのほか、資金の使い道は決められてしますし、領収書が必要など、細かい要件がたくさんあります。この制度を活用する場合は「教育資金管理契約」を結ぶことのできる金融機関に口座を作る必要がありますので、開設できる金融機関を探し、そこで必要な手続きや注意点について確認してください。

注意ポイント

前項で説明した話は【祖父母 → あなた】への贈与、ここで説明した話は【祖父母 → 孫(あなたの子)】への贈与の話ですので、混同しないように注意してください。
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まとめ

世間の一般的な人が毎月、教育費として積み立てている金額は1万円~3万円程度が平均です。しかし、進路によっても必要な資金は大きく違ってきますので、平均値はあくまで参考程度にみておくことが大事です。

これから子育てをする世代の人は、同時にマイホームの頭金を貯めたいということも多いでしょう。そのため、教育費を工面するのは大変かもしれません。しかし、教育費の準備は時間をかけることが可能なので、必要性に気付いたら早めに準備し、コツコツと積み立てるのがベストと言えます。

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