マイルが貯まりやすいクレジットカードといえば、スカイトラベラーカードが有名ですが、同じぐらいANAアメックスカードも有名ですね。
特に航空会社ANA向けのサービスが充実しており、ANAのマイレージを貯めやすいのが大きな特徴です。ANAアメックスカードも、スカイトラベラーなどに負けず劣らずの優れたマイル系クレジットカードです。
さて、ここで多くの方が抱える疑問。
結局、どっちがお得なの?
この疑問の答えを探るべく、スカイトラベラーカードとANAアメックスカードをさまざまな面から比較してみました。
すると、一概には言えないのですが、「どっちがお得」と言う答えが出てきました。
もちろん、最適なカードはニーズによって異なりますので、おすすめのカードはそれらのニーズ別で紹介する必要があります。
この記事では、そんな両者の比較を行なった内容について、できるだけ分かりやすく解説しています。
記事を読み終わるころには、2つのカードの違いがはっきりと分かります。
スカイトラベラーとANAアメックスの比較表
まずは両者のカードのおおまかな違いを比較しましょう。下記の比較表をご覧ください。
スカイトラベラーカード | ANAアメックス | |
年会費 | 10,000円(税抜き) | 7,000円(税抜き) |
参加登録費(年間) | 5,000円(税抜き) | 6,000円(税抜き) |
合計 | 15,000円(税抜き) | 13,000円(税抜き) |
家族カード年会費 | 5,000円(税抜き) | 2,500円(税抜き) |
ポイント還元率 | 100円→1ポイント | 100円→1ポイント |
ポイントアップボーナス | 3%(提携航空会社) | 1.5%(ANAのみ) |
入会ポイント | 3,000ポイント | 1,000ポイント |
ファーストトラベル・ボーナスポイント | 5,000ポイント | ー |
継続利用ポイント | 1,000ポイント | ー |
ポイント交換の上限 | 80,000ポイント | 無制限 |
ポイント有効期限 | 無期限 | 最長3年(ポイント移行コースに加入した場合は無期限) |
不正プロテクション | 付帯 | 付帯 |
ショッピングプロテクション | 付帯 | 付帯 |
オンラインプロテクション | 付帯 | 付帯 |
海外旅行傷害保険 | 付帯 | 付帯 |
国内旅行傷害保険 | 付帯 | 付帯 |
航空便遅延費用補償 | 付帯 | ー |
どんな人におすすめ | 右記以外の方 | 航空機はANAを利用する方 |
公式サイト |
参加登録費とは
参加登録費とは、メンバーシップ・リワードへの登録費のことで、簡単に言うと、「カード利用で得たポイントをマイルに交換するためのサービスを受けるための年間手数料」です。
アメックスカードを利用して貯まったポイントをANAマイルに移行するには、メンバーシップ・リワードに登録する必要があります。
2つのカードを見比べてみると、スカイトラベラーカードの方が年会費が高い代わりに、ポイントアップボーナスやボーナスポイントが多く獲得できることがわかります。
したがって、航空会社を利用する機会が多いなら、ポイントアップボーナスの多いスカイトラベラーカードを使った方がお得です。
一方で航空会社はANAを利用する機会が多く、かつ年会費を安く抑えたいなら、ANAアメックスカードを使うといいでしょう。
では2つのカードの比較が終わったところで、それぞれのカードの特徴を詳しく解説します。
スカイトラベラーの特徴
まずはスカイトラベラーカードの特徴から見てきます。
特に大きな特徴は、ポイントアップボーナス3倍、そしてポイントの有効期限が無期限であることです。
【ポイント還元率が業界最大クラス】対象サービス利用でポイント3倍
スカイトラベラーカードは対象の航空会社もしくは旅行代理店のサービスを利用することで、得られるポイントが3倍になります。還元率3倍はとても旨みがありますね。
他のマイレージカードでは、この高還元率は存在しません。
旅行の頻度が高い人は、スカイトラベラーカードをうまく活用することで、ポイントを効率よく貯めることができます。
ただし、スカイトラベラーカードのポイントボーナスで獲得できるポイントは6万ポイントまでです。
つまりカード利用額が200万円を超えると、ポイント3倍ボーナスは受けられなくなるのでご注意ください。
マイル交換レートについて
スカイトラベラーカードで貯めたポイントをマイルに交換する方法は、13社ある提携する航空パートナーのマイレージプログラムを利用して交換することになります。
つまり、ほとんどの航空会社の航空チケットと交換できる仕組みなので、
「飛行機にはよく乗るけど、航空会社は毎回バラバラ」
という方には、とても便利なカードですね。
ただし、JALは提携していませんので、JALを頻繁に利用する方にはおすすめできません。
なお、ANAのマイレージ交換手数料は、年間5,000円(税別)が必要なのですが、これはどうしても必要な負担です。
提携している航空会社
- アリタリア-イタリア航空
- ヴァージン アトランティック航空
- ANA(全日空)
- エティハド航空
- キャセイパシフィック航空
- シンガポール航空
- スカンジナビア航空
- チャイナエアライン
- デルタ航空
- フィンランド航空
- ブリティッシュ・エアウェイズ
- 中国南方航空
- タイ国際航空
ポイントの有効期限が無期限
スカイトラベラーカードのもう一つの大きな特徴は、ポイントの有効期限が無期限であることです。
そのためポイントの期限切れを気にせず、自分のペースでゆっくりとポイントを貯められます。ポイントの有効期限を先延ばしするために、余計な出費を無理にする必要もないので、金銭的なストレスも少ないです。
せっかく頑張って貯めたポイントがなくなってしまうのは、もったいないですよね。そうならないよう、ポイントの有効期限がないカードを発行するのは良い選択肢です。
旅行傷害保険・プロテクションも充実
スカイトラベラーカードは、旅行用の傷害保険も充実しています。海外旅行で必要な傷害保険はほぼそろっているので、旅行先でのケガや病気、トラブルなどが発生しても安心です。
さらにスカイトラベラーカードなら、クレジットカードのプロテクションも完璧です。カード不正利用されても、損害額を補償してもらえますし、カードを盗まれてもすぐに新しいものを再発行してもらえます。
以上がスカイトラベラーカードの主な特徴です。
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ANAアメックスカードの特徴
ここからはANAアメックスカードの特徴について解説します。
ポイント移行コースに登録すると、ポイントが無期限
スカイトラベラーカードと同様に、ANAアメックスカードもポイントの有効期限が無期限です。ポイントの有効期限を気にせず、ゆっくりとポイントを貯められるのは大きなメリットですよね。これで有効期限切れによるポイントの無効を心配せずに済みます。
ただしポイントの有効期限を無期限にするには、ポイント移行コースに登録する必要があります。このコースの登録料が年間6,000円と高いのが大きなデメリットです。
それとEdy、モバイルSuica、SMART ICOCAによる電子マネーチャージではポイントが付与されないのでご注意ください。
ANAサービス利用でポイントが1.5倍
また、ANAアメックスカードにもポイントアップボーナスは存在します。ANAグループでカードを利用することで、得られるポイントが1.5倍になります。
ポイントを得られる条件は、ANAグループで航空券を購入した場合、旅行商品を購入した場合、もしくは機内でカード利用にて商品を購入した場合です。
ANAカードマイルプラス加盟店でのご利用で、100円につき1マイル獲得
さらにANAカードマイルプラス提携店でカードを利用することで、通常で得られる100円1ポイントに加えて、カード利用100円につき1マイルを獲得できます。
したがって旅行や出張でANAの航空便をよく利用する人なら、ANAアメックスカードで効率よくポイントを貯められます。
ANAの航空便をよく利用する機会があるなら、ANAアメックスカードを使ってみてはいかがでしょうか。
以上がANAアメックスカードの主な特徴です。
次の項目からは、2枚のカードがどんな人におすすめなのかを解説します。
スカイトラベラーはこんな人におすすめ
ではスカイトラベラーカードは、どんな人が持つべきなのでしょうか?
ポイントの管理が苦手な人
まずスカイトラベラーカードの大きな利点は、ポイントの有効期限が存在しないことです。
したがってポイントをゆっくり自分のペースで貯めたいのなら、スカイトラベラーカードを選んだ方がいいです。そうすればポイントの有効期限切れを心配して、期限を延長するために余計な出費をすることもなくなります。
海外の航空会社を利用する人
スカイトラベラーカードのもう一つの大きな特徴は、貯まったポイントを航空会社15社のマイレージに交換できることです。
ポイントの交換先がこれだけたくさんあれば、ポイントの使い道に困ることはなさそうですね。特に海外の航空会社に対応している所が多いため、海外旅行を頻繁にする人に最適です。
ただし注意点として、スカイトラベラーカードのポイントはJALのマイレージには交換することができません。
またANAのマイレージと交換する場合は、参加登録費として年間5,000円(税抜き)を支払わないといけません。よって、スカイトラベラーカードは、国内便をよく利用する人にはおすすめできません。
出張でよく飛行機を利用する人
またスカイトラベラーカードには、ポイントアップボーナス3倍があります。ポイントアップの条件は、カードで航空券や旅行商品を購入することです。つまり旅行や出張の回数が多いほど、ポイントボーナスの恩恵をたくさん受けられるわけですね。
そのため旅行や出張の頻度が多いサラリーマンには、スカイトラベラーカードが良い選択肢です。
スカイトラベラーで年会費の元を取るにはどれぐらい利用すべき?
スカイトラベラーカードの年会費は1万円と少し高額です。年会費の元を取るには、旅行や出張の回数を増やして、ポイントをたくさんゲットする必要があります。
では具体的にどれぐらいポイント獲得すれば、年会費の元を取れるのでしょうか?
具体例をあげて少し計算してみましょう。
スカイトラベラーカードの年会費で元を取るには、継続利用ポイント1,000ポイントを除いて、9000ポイントを獲得する必要があります。ただ普通にクレジットカードを利用していると、9000ポイント獲得するには、90万円のカード利用をしないといけません。
しかしスカイトラベラーカードにはポイントアップボーナスの3倍があります。航空券や旅行商品の購入であれば、30万円のカード利用で9,000ポイントを獲得できます。
したがって、スカイトラベラーカードの年会費で元を取るには、旅費が30万円を超えていればOKということになります。
ANAアメックスはこんな人におすすめ
ここからはANAアメックスカードがどんな人に適しているかを詳しくお話しします。
ANAをよく利用する人
ANAアメックスカードにもポイントボーナスがあります。
ただしポイントアップボーナスを受けるための条件は、ANAグループで航空券や旅行商品を購入することです。
よってANAアメックスカードは、旅行や出張でANAの航空会社をよく利用する人に適しています。
ANAアメックスで元を取るには?
ANAアメックスカードの年会費も7,000円と少し高いです。そこで年会費の元を取るためには、どれぐらいカードを利用すればいいのかを計算してみます。
ANAアメックスカードの年会費は7,000円ですが、継続利用の1,000ポイントを除外すると、実質的には6,000円です。つまり年会費の元を取るには、6,000ポイント獲得すればいいわけですね。
普通に利用するだけでは60万円のカード利用が必要になります。しかし1.5倍のポイントアップボーナスを活用すれば、40万円の出費で事足ります。
つまりANAアメックスカードの年会費で元を取るには、旅費で40万円のカード利用をする必要があるわけです。
注意点:マイル交換には「ポイント移行コース」への登録が必要
ただしANAアメックスカードを利用する上で注意すべきことが1つあります。
それはポイントとマイルの交換には、ポイント移行コースへの登録が必要だということです。コース登録をしないと、マイルに変換することができないのです。
しかもポイント移行コースの年会費は6,000円と高額です。そのため、あまり飛行機に乗らない人はANAアメックスカードで年会費に元を取るのが難しいです。
まとめ:スカイトラベラーの方がお得!
以上のことから、2つのカードを比べるとスカイトラベラーカードのほうがお得であることが結論づけられます。
スカイトラベラーカードがANAアメックスカードより優れているのは以下の点です。
- ポイントアップボーナス3倍(ANAアメックスは1.5倍)
- 無条件でポイントの有効期限が無期限(ANAアメックスは年間6000円かかる)
したがって、旅行や出張の機会が多く、かつマイルを効率的に貯めたいのであれば、スカイトラベラーカードを選んだ方がお得です。